ガジェット

【注意喚起】Type-Cには様々な規格違反品が存在する。【延長ケーブル等】

ガジェット
※当サイトはAmazonのアソシエイトとして適格販売により収入を得ています。また一部リンクにアフィリエイトリンクを使用しています。

最近知ったんだけどどうやらUSBには長さ制限があるらしい。

特にType−C端子の長さ制限は厳しいみたいだ。他にも規格違反があるのではないかと調べたらボロボロと出てきたから今回、注意喚起ために記事化する。

「USBの反応が悪いな〜」と悩んでいるひとはもしかしたらそれ、規格違反かもしれない。

書いた人
犬鳴
犬鳴

ガジェ文の中の人犬鳴です。ガジェット、文具レビューから時々ニッチな内容まで好きなものを書いてます。

犬鳴@ガジェ文をフォローする

事の発端

この前レビューしたドッキングステーションの接続にはType-Cを使用している。

ある日、Winノートをこの”ぼくのかんがえたさいきょうのかんきょう”に繋げる機会があったのだが、うまく動かない。普段使用しているノートPCであれば問題なく動く。

「なんでだろ〜?なんでだろ〜?」と思い調べて出てきたのが規格違反という話だ。

Type-Cがもたらした”悪夢”

Type-Cの規格が出るまではPC側はType-A、端末側はMicro-Bなどと決まっていたのだが、それはType-Cの登場で破壊された。

このType-C端子は以前の記事に書いた通り、高出力給電/高速データ転送/映像出力と様々なことができる。それ故とあるケーブルが生まれた。

そう両側Type-Cケーブルだ。
今までのケーブルは「PC→端末」と一方通行だったが、新しく生まれたType-Cは色々なものが流せる。このことから自ずと両端Type-Cのケーブルが爆誕した。

何でも流せるというType-Cの特性上、使い方をミスると機器または人がぶっ壊れる。
これはどないかせんといかんということで、USBの規格を作った団体はギッチギチに規格を固めた

Type-Cの規格違反

クソ長い前置きはここまでで。ここからType-Cの規格違反のケースを上げていく。

変換問題

これは結構有名な規格違反。

何回も書いているがType-C端子は何でも流せる。そのためType-C端子の変換は「Type-Aメス→Type-Cオス」のみ許されている。
→(追記)Micro-USB(メス)→Type-C(オス)も可能です。

つまりamazonで売られている「Type-Cメス→Type-Aオス」は規格違反だ。

PD充電器に繋がった両端Type-C端子のケーブルがあったとする。その先端に上の「Type-Cメス→Type-Aオス」をつけてPCに挿すとどうなるか、言うまでもないだろう。

これはtype-Aオスに限ったことではない。「Type-Cメス→Micro-Bオス」なども同じく規格違反だ。

延長ケーブル問題

変換問題から分かる通り、変換コネクタ等でType-Cメス端子を使用することは禁じられている。つまりType-C延長ケーブルや延長コネクタも規格違反

またType-CケーブルにはE-Markerというチップが入っているものがある。これがあることで100Wもの大電流を流せる一方、入っていないものは60Wまで対応している。

そう、延長ケーブルを使用することで、このチップが入ってないのに100W流してしまうリスクが存在する。だから禁じられている。

長さ問題

意外と知られていないのだが、USBには長さの制約がある。

引用:株式会社アスク

上の図を見ると明らかだが、なんとUSB4ケーブルは0.8mまたは1mまでと決まっている。amazonに蔓延る2mのUSB4ケーブルはすべて規格違反。速度を出すには短いほうが都合が良い。

「USB4規格ケーブル短すぎて使えないじゃん」と思われる人。安心してほしい。
Thunderbolt4ケーブルを使用することで、2m使えるようになる。ケーブルだけで約7000円とクッソ高いが…(↓アフィリンク)

追記:Thunderbolt3はややこしい

「Thunderbolt3でもよくね?」と思われる人もいるかも知れないが、USB3.2Gen2に対応していないThunderbolt3ケーブルが存在するため、ややこしいことほかならない。

例えば上の2mThudnerbolt3ケーブル(↑アフィリンク)。

商品サイトを見ると「USBのデータ通信にも対応」と書かれているが、公式サイトを覗くと最大5Gbpsでの転送に対応と記されている。→リンク
つまりUSB3.xの最大10Gbps~に対応していない。

引用:Cable Matters

USB3.xの2m延長ケーブルとして、あまりにややこしいためThunderbolt3ケーブルをあえて除外した。


ハブのタコ足は正式対応

あ、そうそうUSBは仕様で上のようにハブを繋ぎまくって延長することも可能。
※PDやDP Altは不可。

他にはUSBアクティブリピーターケーブルやLANケーブルを使用するUSBエクステンダーというモノもある。
上に貼り付けてるリンクは分かりやすく書かれていたサンワサプライのサイト。

↓リピーターケーブル(アフィリンク)

↓USBエクステンダー(アフィリンク)

マグネットケーブル問題

巷で「超絶便利」と紹介されているマグネットケーブル。これも規格違反だ。磁力で接続する分、端子部分が丸出しなのだから安全性が劣るのは当然。

Type−C規格多すぎ問題

規格違反ではないが一応取り上げておく。

Type-C端子は何でもできる故、規格が煩雑過ぎる。PD、DP、USB4、Thunderbolt…挙げだしたらキリがない。

ということでType-C端子の規格をまとめてみた図をドーン。

記事内では詳しく書いているからぜひ見てほしい(宣伝)。

Thunderbolt5については個別に記事化している。

最後に

Type-Cの規格違反は利便性の代償

ここまで見てもらったら分かるが、type-CはほかのUSB端子より仕様が厳格になっている。

これは

  • 高出力給電
  • 高速データ転送
  • 映像出力

これらの機能をたった一本のケーブルでできるという利便性があるから。仕様がユルユルだと機器は確実にぶっ壊れる。

安全に使用するには規格をガッチガチに固めるしかない。これが嫌なら上の機能をすべて別々の規格にする必要がある。そうなると次は利便性が損なわれる。

つまり利便性と仕様の煩雑さはトレードオフの関係だ。

Thunderboltは最強だが高価

そんなジレンマに終わりを告げたのがThunderbolt規格なのだが、こいつは

  • 厳しい要件
  • Intelの許可
  • Thunderboltのチップ

これらが必要。そのため対応しているデバイス/ケーブルはクッソ高くなる。

出典:Intel

Thunderbolt3~5はType-C&同じロゴのため、どれなのか分からなくなってきているのは一抹の不安を感じる。

動くのが厄介

ここまで紹介してきた規格違反品、多くの場合動作してしまう。

もし動かなかいのなら、ガラクタだから作らない。しかし動いてしまう以上、便利だからメーカー側も(違反品を承知で)作ってしまう。

メーカーが作った違反品はもちろん動くから、ユーザー側もちゃんと動作するなと認識する。
また多くの人はPDだのDPだのを知らないため「なんか繋げたら充電できるわ。なんか映るわ。」程度にしか捉えていない(実話)。

そんな認識の人であれば「type-Aで充電できるの!?やってみよ〜」とか普通に有り得る。

使う場合は自己責任で

こんなに書いておきながら、自分はType-C延長ケーブルマグネットケーブルを使用している。
→追記:使うのやめました。

もちろんリスクはあるから対策はしている。延長ケーブルの場合、

  • 延長元のケーブルとスペックを合わせる(どちらもPD、USB3.2Gen2、DP Alt対応)
  • Type-C端子の向きを合わせる(実は向きある→参照)

少なくとも延長元ケーブルと延長ケーブルのスペックは合わせるべきだろう。

マグネットケーブルの場合

  • 定期的な点検&掃除
  • 端子を上を向けない(ホコリ対策)

端子側がショートしなければ大丈夫理論。真偽は不明。

こんな感じだ。延長ケーブルはスペックを合わせれば問題ないとは思っていたが、一番最初に書いた通り一部の機器はうまく動作しなかった

もしこれらの規格違反のケーブルを使用してパソコンが壊れたり火災になったりしても、文句は言えない。

利便性と安全性を天秤にかけ、使う際は自己責任でお願いする。

追記:劣悪/不具合のあるケーブルにも注意

規格違反のケーブルでなくとも、劣悪な製品や断線したケーブルは普通に発火する。
参考(新しいタブで開きます)

安心できるケーブルを購入する、断線した/しそうなケーブルは交換するなどの対策も忘れずに。
下におすすめType-C to Cケーブル(アフィリンク)を貼っておく。

↓1m

↓2m(1mと価格同じ〈2025/01/04時点〉)

安価だがしっかり作られているケーブル。普通。

参考サイト

記事制作にあたって参考にしたサイトを記述しておく。(順不同)


ここまでご覧いただきありがとうございました。

タイトルとURLをコピーしました